Aboutの『写真活動 / 地域密着型写真展のコンセプトについて』でも触れていますが、僕は写真を通して、「あなたの人生を愛してほしい」ということを伝えたいです。

少し個人的な話になってしまいますが、僕が自分の人生を愛せた大きなきっかけのひとつは、ある人との出会いでした。

自己肯定感が低く、常に自信が持てない僕に「直希なら大丈夫。」と言ってくれたその人との “今” は、ずっと続いてほしい時間でした。
ただ、”今”は常に過去になっていくので、留まるなんてことは当然無理な話で、だからせめて写真だけでもと、その人との “今” を写真によって保存していくようになります。
そして、その人との時間を過ごすうちに僕にとっての写真は、誰に気付かれなくとも、大切な人と自分が、たしかに『そこにいた』ことを表現するための手段へと変わっていきました。
その人と過ごした時間が、僕の写真活動のコンセプトの土台となっています。

そしてこの出会いによって、「今の僕は無数の意識的 / 無意識的な選択の積み重ねの上に成り立っている」ことに気づきます。
自分のしてきた無数の選択と、相手がしてきた無数の選択が交わり、その偶然の連続の中で、たしかに僕はあのときあの人と出会い、一緒に過ごし、写真を撮っていたのです。

あなたの人生も同じです。
数えきれないほどの選択の上に今のあなたがいて、同じように多くの選択をしてきた大切な人とは、出会うべくして出会ったのだと思います。
そんな奇跡のような選択の結果を、大切な人を、あなたの人生を、愛してください。
そしてそれを、僕の写真で表現させてください。